ジム活行く前に自転車置き場で思いついたSS


真田は言う。


「こんなこともあろうかと」

「一体なんですか?」

しっと口元に人差し指をあてた真田は、古代の言葉を遮った。

二人しかいないはずの情報解析室を、きょろきょろと見渡す。

「なんなんですか?」

サ(言葉を用いてはダメだ)

無駄に大きなジェスチャーで真田は古代に答えた。

コ(どうしてダメなのか教えてください)
サ(ヤマトの情報が筒抜けなんだ)
コ(筒抜けですって? はっ、そういえば、やつら俺のプライベートをなんであんなに詳しく知っていたんだ……まさかキーマンが?)
サ(いや、違うな。 答えはホタル)
コ(ホタル?)
サ(この前のホタルを解析した結果、やつらは一度死んではいるが、蘇生体となり、こちらの情報を何らかの方法でキャッチし、ガトランティスに送り込んでいるようなのだ)

ここまでの会話にたっぷり二時間もかけていてはどうも効率が悪い。
「普通に話したいです、真田さん」
古代の提案に真田もうむ、と頷いた。
ときどきかみ合わなくなるジェスチャー会話に嫌気がさしたのか、顔を真っ赤にした二人は、今度はひそひそと耳打ち会話に切り替えた。


そこでだ、と真田は特に表情を変えずに、続けた。

「この状況を逆手に取るんだ」
「と、言うと?」
勿体ぶったような言い方を、真田は時々する。
古代は自分が試されているかのように感じて、ときどき歯痒くなるのだ。


「君と森君に委ねようと思う」


「はい????」


思わず高い声で訊き返してしまう古代である。
「誰もリスクを負わないやり方だ。そしてとても有効だ。恐らくな」

なんだろう?
そんな魔法のような手があるのか。

「僕と雪が、なにをすればいいんでしょう? なんだってやりますよ」
波動砲を撃たないで済むのなら、お安いご用だ。

それに、もう沖田(の亡霊)に『古代、覚悟はあるか?』などとしつこく聞かれてたまるか。 本気で肚をくくった古代なのである。




真田はにやりと笑って言う。



「愛だよ」と。


は???  口をぽかんと開けてしまう古代に、真田は笑って答えた。

「君たちのラブラブぶりを彼らに見せつけてやればいい。それだけだよ」

「なんで! 僕と雪がそんなこっぱずかしいことをやらなきゃいけないんです? やれって言われたらなんだってやりますよ。
覚悟を決めたんですから。だけど俺は仮にも艦長代理で、威厳が」

「先の事件で、君は大勢の人の前で派手な告白をやった。ホタルを解析した結果、あのときの君と森君の様子が、やつらにすでにキャッチされていたようなのだ」

古代は、真田のその言葉にはっとなった。
「そう言えば、やつら、俺と雪のことも知っていた……」
「どの時点からホタルが艦内に存在して、諜報活動をしていたかはわからない。が、やつら、君たちの愛に、激しく反応することが分かった」

「どうだ、古代? やってくれるか?」

真田は、がしっと古代の肩を掴んで揺さぶった。

科学者としての血が、そうさせている。

「試してみたい。やつら、君たちの本物の愛にどのような反応を示すのか。そこからきっと突破口は開ける!」

有無を言わせない、そんな真田の勢いに気圧された古代。

「大丈夫だ。信じる事さ。必ず最後に愛は勝つ!」
真田の目の奥の炎が揺らめいている。

古代は自分の左手に視線を落とした。


今は外しているが、薬指が微かに痛む。

(雪はどう思うだろうか)

古代の額に冷や汗が滲んだ。




あほSSSでした。


+++++

メルフォからくださったM様


>Mさま

メルフォからありがとうございます。
なんかすみません; 
弱音吐いたとき、いつも温かいお言葉くださって。ありがとうございます。
嫌いにはなったらどうしよう;;レベルで相当ショックだったようなんです、今回のは。
ただ、理由もわかってきました。

わかっちゃいるけど、はて、この気持ちをどうすればいいか。
昇華させるしかないんかな、と今は思ってます。したところでどう変わるか、かわれるかわからないですが。
最後まで楽しく見届けたいのは、皆さまと同じ気持ちです。
なので、楽しんでおられる方のお話をきいて、寄り添える部分が少しでもあれば、嬉しいです。

いつも救われてるなと思うのは私の方です。ありがとうございました。

アホなSS書いたら、1ミリ浮上しました(笑)



2017/10/24(火) 00:10 レス PERMALINK