この二人さ、なかなかイイコンビだと思うんだよね^^
話の間とか、テンポとか。




なSS


ラフです














「目撃! 隣の地球人バカップルw リポーター:ばれるときーまん」










「最後がこの男です」

クラウスが差したのは茶色の長めの髪、制帽を目深にかぶった男で、顔はよくわからない。
タブレットでは表情も見えない。

「ガトランティスの大戦艦に小さなフネで立ち向かった男……」
「あるいはこの男なら……」

宇宙港そばの駐車場は、帰還してくる者を出迎える家族や、友人でごった返していた。
そこから少し離れたところで、若い女が一人、裁判所の扉が開くのを、ずっと待っている。

「あの女も、そうではなかったか?」
ローレンは、顎に手をやり、自慢の髭を撫でながら話す。
「はい、元ヤマトクルーの一人です」
「イスカンダルの姫に似ているという噂があった女だな」
「噂どころか、我々は間違えて彼女を拘束し、ガミラスでユリーシャ・イスカンダルとして扱った、との記録もあります」
「なるほど。大したタマだ。それでその女があそこで待っているのが、例の男なのかい? クラウス」

ハイ、とクラウスが答えようとした時、重厚な扉が開き、男がひとり出てきた。


離れた車の中からは、二人の会話は聞こえないが、女はブーツのカカトをカツンと合わせて、なにやら敬礼しながら笑っていた。

クラウスは手にしたタブレットを操作し、そこにいるのが、古代だと確認した。
「最後の男の名前は、コダイススム。元ヤマト戦術長です。我々の作戦に置いて、もっとも重要な人物の一人です。
顔と名前が一致しました。今日のところはクリアですが、どうします? つけますか?」

古代と雪が談笑しながらこちらに向かって歩いてくるので、クラウスとローレンは、頭を垂れ、顔を覆うようにして
前を歩く二人から見えないようにした。


「地球人である彼らも、任務を離れれば、一個人だ。普段の彼らがどのようにして過ごしているのか興味がないわけではない」
「バレル大使、もってまわった言い方を」
「我々は、まだ地球に馴染んでいない。ここは一つ、地球の若者の日常の過ごし方を知る必要があるのではないかな?クラウス。君はどう思う?」


クラウスはその端正な顔を、ローレンから背けて、思いっきり崩した。

(あーあ。素直に言えよ。まったく。このオッサンときたら……っ)
何かにつけて理屈っぽいローレンの事を、クラウスはたまに面倒くさく感じるのだ。
普段は、温厚で頭が切れて素晴らしい上司なのだが。
地球に来てから、言葉の勉強をし、生活に慣れ、時には大使の我儘なグルメごっこにも付き合い、クラウスはヘトヘトなのだ。
誰かに愚痴を聞いてほしい、と切に願わずにはいられない。
しかし、クラウスがストレスを発散できる場所や八つ当たりできる人物はどこにもないし、いないのだった。





「何か、言ったかね? クラウス」

クラウスは、ローレンを振り返り、何もなかったかのように静かに「いいえ、何も」と言った。

「あっ、二人が車に乗ったぞ」
ローレンは、車から身を乗り出しそうな勢いである。すっかり古代と雪の後を追う気満々のようだ。

「出せっ、早く!車を!」
まるで人が変わったかのようである。

「大丈夫ですよ、大使。あんなピンクのド派手な車、見失いっこありません」
クラウスの方が落ち着いている。

(アンタじゃなくて、俺が運転するんだよ。静かにしてくれないかな)と、内心思いながら、ハンドルを握っている。


「あーーーーーーーーっ!!あいつらっ、ナニなにやってんだっ」
大声を上げたのは、ローレンではなく、クラウスの方だった。
驚きのあまり、つんのめって、ハンドルに顔をぶつけるところだった。

「何だ? 何があった?」
咄嗟に手で顔を庇ったローレンは、頭を上げてから異変に気付いた。


――ピンクのド派手な車で。
それだけで充分目立っているというのに。
ナンダ。
ケシカランっ!
自覚が足らんのかーーーーーっ。

と、相手が、ガミラス軍人ならば説教しているところだ。

なかなかの美男美女のカップルだと噂の二人だ。それくらいローレンもクラウスも調べ上げている。
古代と雪が恋人同士で、婚約中であるということも。

久しぶりの再会で、抱き合うくらいならガミラス人でもやっているし、許容範囲だ。

だが、しかし。


「熱い、キッスというのは、如何なものだろうか? クラウス???」


ローレンは、何かを堪えるかのような硬い表情だ。しかい顔は真っ赤で、時折唇がぷるぷると震えている。


(俺の知ったこっちゃねーーーーーーよっ!)



クラウスの怒りはどこに向えばいいのだろう。
いちゃつく地球人バカップルか?
それとも能天気な上司にか?



『もうバレてもいーや』

クラウスは、前のピンクのド派手な車の中でいやらしく舌を絡めあう地球人カップルに、
嫌がらせかというくらい、けたたましくクラクションを響かせてやるのだった。





<クラクションに驚いた二人は、ドライブデートのあと、カフェでお茶して、英雄の丘に向います。皆より少し遅れたのは、ナニカやってたからでしょうかw)


<<追記>>

クラウスさん、きっと一人カラオケとか行ってるんだよw
顔に似合わず、ド演歌が得意。   

なところまで妄想したw

2017/03/26(日) 19:58 ヤマトSSS PERMALINK